『月を越えて』
月を越えて/ナナメ/naname
人は生きている限り、絶えず変化をしていく。
大切にしていたものが、突然どうでも良くなったり、
もちろんその逆も然り。
人は生きている限り、絶えず変化をしていく。
そしてそれを成長と呼ぶことも多い。
何が向かうべき道なのかも分からないのに。
今まで大切にしていた場所がある。
今まで大切にしていた人がいる。
しかし私は成長してしまった。
成長してしまったことにより、それらの場所や人に重きを置かなくなった。
そんな私を目の前に、
今まで大切だった場所や人は、何を想うのだろう。
「あの時僕を支えたものは
どんな心を負うのだろう」
自分の進みたい道が変わったから、
僕はもう行くよ。
そんなわがまま、あまりにも残酷すぎる。
しかし、人はそれを悠々とやってのける。
なぜなら、進まなくてはならないから。
人は進む。
月を越えて。
月を越えて
華やいだ僕らの先に
もう道がなくとも
傷ついたあの日さえ
今輝いて見える
探してるものがいつしか変わって
支えてる綱を外すことで僕は
進むホントの明日へ
だから離して
青空にもがいていた雛は
優しく抱かれて巣立った
黄昏の沈む空に
鳥として立つために
あの時僕を支えたものは
どんな心を負うのだろう
裏切られたか意味も知らぬか
月を越えて
消えそうな僕らの軌跡
でも続いてゆくよ
考えた言葉だけ
今美しく見える
大きく育つと今まで着ていた
形合う服が狭く感じるから
描くホントの自分へ
次なる明日へ
温もりと君の中で人は
自分の顔を見つけてた
黄昏を歩く頃は
僕のまま立つように
あの日見た海あの日見た月
全てが紡ぐこの景色を
僕は知りゆく黒く目を染め
月を越えて
確かなる場所を確かなる肌を
見つけ出すまでが人の
道と思えた
月を今君に夏を
次なる明日を
青空にもがいていた雛は
優しく抱かれて巣立った
黄昏の沈む空に
僕として立つために
もう旅立つよ裸のままで
君が教えた地図の見方で
ここがどこでもかまいやしない
月を越えて