ナナメから直視する。

フォーク/ロックシンガー ナナメ/nanameの思想と音楽を素直なままに吐き出すブログです。

音楽レビュー-フォークソング

さよならの意味さえ知らないで。

路地裏の少年/浜田省吾 youtu.be さよならの意味さえ 知らないで わけもなく 砕けては掌から落ちた。 おじさん歓喜の浜田省吾に、 22歳の私が今日も震えている。 路地裏の少年 歌手 浜田省吾 作詞 浜田省吾 作曲 浜田省吾 真夜中の校舎の白い壁に 訣別の詩 …

五月雨は緑色。

初恋/村下孝蔵 youtu.be 心情と情景を重ねることの鬼・村下孝蔵。 その、揺るがない代表曲。 出だしの「五月雨は緑色」があまりにも有名だが、 個人的には終わりの、 「浅い夢だから胸をはなれない」 もまた、逸品の表現だと思う。 五月雨は緑色 悲しくさせ…

僕を忘れた頃に、君を忘れられない。

春だったね/吉田拓郎 youtu.be 最近のビックバンドな拓郎も好き。 拓郎は真っ直ぐに心情を伝えることが得意だけれど、 この歌は日本的フォーク的な儚さ全面の曲。 「春だったね」 「春だったね」 ときて、 一番最後が「春だったんだね」。 このうまさ、切な…

情景から心情を読み取らせる歌。

秋止符/アリス youtu.be 情景と心情を一つにする歌。 こんな素敵な詞、どうすればかけるのだろうか。 左ききのあなたの手紙右手でなぞって真似てみるいくら書いても埋めつくせない白紙の行が そこにある友情なんて呼べるほど綺麗ごとで済むような男と女じゃ…

言いたいことを言わない、と言う日本的な美。

わかってください/因幡晃 youtu.be この一曲に、日本特有の美しさが詰まっている気がする。 貴方の愛した人の名前は あの夏の日と共に 忘れたでしょう いつも言われた 二人の影には愛がみえると 忘れたつもりでも 思い出すのね 町で貴方に似た人を 見かける…

普遍的な恋愛感情を歌う。

あの素晴らしい愛をもう一度/加藤和彦と北山修 youtu.be こんなにも心に染み渡る詞があるだろうか。 人の数だけ恋愛があるが、その全てを理解しているような詞世界。 命かけてと誓った日から すてきな想い出残してきたのに あの時 同じ花を見て 美しいと言…

ボブディランで仕留める男。

学生街の喫茶店/ガロ youtu.be 学生街の喫茶店での風景描写、そして心情描写、 その両方を一発でリスナーに伝える「ボブ・ディラン」。 天才的すぎる歌詞である。 まさに、フォークの世界観を表した歌詞。 そして、この歌が恋の歌だと言うのが明確に分かる…

最初の一文で心がグサグサになる。

ささやかなこの人生/風 youtu.be 「花びらが散ったあとの 桜がとても冷たくされるように 誰にも心の片隅に 見せたくはないものがあるよね」 音楽は、リスナーの心を刺した者勝ちです。 その意味では、一発で仕留められた。 作詞者・伊勢正三さんは、本当に…

22歳のうちに、この曲を紹介しなくては。

22歳の別れ/風 youtu.be 神田川に引き続き、またもや昭和フォークの大名曲。 今でもご活躍されている、伊勢正三さんのバンドです。 1975年、発売。 昭和のラブソングは深い歌が多くて心に刺さりまくります。 バンド名「風」も、個人的にはとても好きです。 …

最近のラブソングはどうもしっくりこない。

神田川/かぐや姫 youtu.be 昭和フォークの大名曲。 最近のラブソングの特徴として、 誰しもに当てはまる普遍的な愛を歌うのではなく、 他愛のない日常の風景一つを取り上げる、ということが言えると思う。 昔の曲はもっと、愛の本質に迫る曲が多かった。 「…

今だから聴きたい、加川良の『教訓』以外の教訓

この世に住む家とてなく/加川良 youtu.be 時の人・杏が『教訓Ⅰ』をカバーしたことで、 2020年現在にバズった加川良。 その衝撃的な歌詞に、今までフォークを1ミリも知らなかった 若者たちも、フォーク、そして加川良に強い関心を寄せた。 そんな方々、そし…

この曲が流行らないことを祈る。

『自衛隊に入ろう/高田渡』 youtu.be 今回はアングラフォークの大御所・高田渡。 数々のプロテストソングを世に残し、 70年安保学生運動の際にも大きい影響を与えた、 そんな、一時代を作ったお方です。 今聞いてもヒドく衝撃的なこの歌。 必要になる時代が…

フォーク直球。坂崎さん主導のALFEEこそがその真髄。

『シュプレヒコールに耳を塞いで/THE ALFEE』 『夕なぎ/THE ALFEE』 youtu.be あまり知らない人からすれば、 THE ALFEEと言えば、ド派手な高見沢さん、 というイメージも、もしかしたら強いのかもしれない。 思いっきりギターを歪ませて速弾きして。 もち…

私たちの望むものは/岡林信康

youtu.be 音楽レビュー、第二回は岡林信康。 「フォークの神様」と呼ばれた方です。 『22歳の別れ』『結婚しようよ』『恋人もいないのに』といった70年代の 明るいフォークソングではなく、60年代のメッセージ性の強いプロテストソング。 私たちはなぜ生きる…

イメージの詩/吉田拓郎

youtu.be 本日は記念すべき音楽レビュー第一回。 最初に想いを込めて紹介するのは、フォークの大御所・吉田拓郎の「イメージの詩」 1969年安保闘争を経て学生運動は鎮火。 当時の学生たちは、「自分たちがどんなに声をあげても歴史は変わらなかった」と、 失…